sloth,live

LIVE ライブレポート

「こんなにもプレッシャーを感じたライブはない」苦難を乗り越えたslothのライブレポート[2019年8月24日]

暦では残暑も終盤に差し掛かっているというのに、今年の暑さは終わりがみえない。いつまでこの蒸し暑い日は続くのか。

8月24日のこの日も東京は31度をこえる真夏日のなか、新宿Antiknock(アンチノック)にてそれより“アツいLIVE”が繰り広げられた。

都内で活動中のロックバンド、sloth(スロース)の企画イベント『sloth in festive mood vol.7』である。

以下、同公演のslothライブ・レポートをお届けする。

闘病生活を送りながら開催した復活イベント

300人入るアンチノックのフロアは満員になっており、ドリンクカウンターにも多くの人が溢れている。ライブを見に来ている人は10代と30代の層が圧倒的に多く、ライブハウスでここまで年齢層が分かれることも珍しい。

それもそのはず、出演バンドは、sloth、FloAtice、テルコハイメン、相補性理論、T-urquoiseの5バンド。高校生バンドや大学生バンド、そして10年以上のキャリアを持つバンドと多様なメンツが揃っていたからだ。

slothは10年以上活動しているおり、そのバンド仲間とslothのボーカルであるレンタロウの教え子のバンドが出演していた(レンタロウは高校の数学教師)。

しかし、この日は親しい友人を集めたイベントという意味合いではなかった。今年の1月にレンタロウに脳腫瘍が発覚し、いまも闘病生活を送っている。そんな闘病中のなか、歌えるまで復活したレンタロウの復活ライブでもあったのだ。

「人前で歌うことがこんなにもプレッシャーに感じたことはなかった」

会場が最高にあたたまったなか、トリを飾ったのはもちろんsloth。

SEでかかったのは、ZARDの「負けないで」。ギターのマレスケが口パクで歌い上げ(?)、会場の後ろを指すとスポットライトが照らされ登場したのがレンタロウだ。

まるで24時間テレビのマラソンランナーが武道館にたどり着いたときのように周りから声援を浴びながら颯爽と登場。

まさにその日のその時間、24時間テレビが放送されていた。もちろんそれを意識してとのこと。この小ネタを挟んでくるのがslothのライブだ。

日テレの24時間テレビのテーマは「愛は地球を救う」、slothが地球を救えるかどうかは分からないが、少なくともこの日に新宿アンチノックに集まっていた人たちはslothに救われた人たちである。

この日は会場が満員になるほど人で埋め尽くされていて、それだけ愛されているのが分かる。

sloth/19.8.24新宿Antiknock

一曲目はフルアルバム『First Attack』のリード曲でもある「Rusty Glory」。印象的なイントロのギターリフを聞いた瞬間、「待ってました!」といわんばかりにフロアは一気に加熱し、一体感に包まれていく。

前回のライブからちょうど1年ぶりのライブ、ファンは待っていたのだ。この曲を聞きたかったのだ。

恒例のレンタロウとマレスケの軽快なMCを挟みつつ、1曲1曲に自分たちの思いを込め、燃え尽きるかのように全身全霊で演奏していく。特にこの日のライブはメンバーにとってもお客さんにとっても今までとは意味合いが大きく違った。

アンコールのMCでレンタロウは今年の1月に脳腫瘍が発覚し、長い闘病生活を送ったことを報告した。現在も毎日大量の薬を飲んでおり、そんななかでの今回のライブだった。

以前のように歌が上手く歌えず、「人前でお金を貰って歌うということが、ここまでプレッシャーになるとは思わなかったよ」と後日筆者に語ってくれた。

この日のMCでもそのことについて触れていた。

「ライブすることがプレッシャーだった。それでも、メンバーや周りの人が助けてくれた。サッカーの顧問をやっていたとき、“プレッシャーはしんどい、けどそんなプレッシャーも楽しんでいけ”と生徒に伝えていた。そんな思いから作った曲です。Pressure&Pleasure!」

この日の「Pressure&Pleasure」は一番の盛り上がりを見せた。

悩み、葛藤し、苦しみ、覚悟を持って挑んだライブ

slothは結成から14年の歴史のなかでも、特に大きな出来事が起きた1年であった。この日のライブに対する思いも今までとは大きく違った。

「生きるか死ぬか」の思いでやって生きている人はいるだろうが、また実際にそれを体験した人は多くはない。

きっとこの日までに悩み、葛藤し、苦しんだ日も続いただろう。それでもそんな思いを背負い、覚悟を持って彼らはステージに戻ってきたのだ。

多くの思いを背負っているほど、説得力がある。彼らの姿はまさに一回り大きくなった男の姿を見せてくれたのだ。

この日のslothのライブは時間にして約40分という極めて濃厚なひとときは、会場の人たちに時間を忘れさせ、満足感を味わわせてくれた。

また次回、彼らのステージに立った姿を見るのが楽しみでならない。今回のライブを見れなかった人たちは、次回のライブで彼らの姿を目撃してほしい。

sloth/19.8.24新宿Antiknock
sloth/19.8.24新宿Antiknock

8/24(土) sloth セットリスト

1.Rusty Glory
 MC
2.Guru×2
 MC
3.Aoyama
 MC
4.Cirole of Life
5.Dreamer

 アンコール
6.Pressure&Pleasure
7.Call my name

1st.フルアルバム『First Attack』

sloth『First Attack』
sloth『First Attack』

<収録曲>
1.Rusty Glory
2.Dreamer
3.Live for…
4.Call my name
5.Seeds of Message
6.Navigate
7.Go for it
8.GET AWAY!
9.snow mountain
10.Look Back

2008年2月から、約一年の歳月をかけて作曲、レコーディングを繰り返したslothの1stフルアルバムがここに完成!人気曲「Rusty Glory」や、sloth渾身のバラード「Call my name」、を含む全10曲!2005年から活動を続けるslothの集大成が、この一枚に。

 

slothプロフィール

sloth/official siteより

2005年4月、大学のサークルでコピーバンドを組んだのをきっかけに結成。同年7月に新宿サイクロンで初ライブ。当時のメンバーはレンタロウ、マレスケ、ゴカ、シミズ、クリハラ。
その後、Demo音源の制作、発売を経て2006年7月、初の自主企画、「sloth in festive mood」を新宿アンチノックで開催。140名以上を動員。
その後もマイペースなライブ活動を続け、2007年1月、自主企画第二弾「sloth in festive mood vol.2」を新宿アンチノックで開催。このライブを最後にドラムのクリハラ脱退。
サポートメンバーでのライブを経て、2007年5月に新ドラマー、ナカノ加入。ライブ活動再開とともにアルバム制作にむけた曲作り開始。
2008年、ライブ活動と並行して2月を皮切りにレコーディング開始。同年11月にレコーディングをすべて終え、2009年1月1日、フルアルバム「First Attack」をリリース。同年シミズ、ナカノ脱退。
2010年、新メンバーにケンジ(Ba)、シンタロウ(Dr)を迎え、活動再開。2011年からは精力的なライブ活動を展開。
2014年、ベースのケンジが新バンド結成のため脱退。ベース不在ながらもレコーディングを開始し、新音源「make ground」を堂々完成。2015年はライブ活動を再開すべく、サポートベーシストのコージを迎えた。
2017年、コージ脱退。ベースにヘルプでGENTAを迎え、ライブ活動を再開しつつ、2019年に向けたレコーディング準備開始
 

オフィシャルサイト

ミュージックビデオ

「Dreamer」

 

「Circle of Life」

 

The following two tabs change content below.
アバター

佐保祐大

元ラウド系のバンドマンです。5弦ベースでした。 好きな音楽はKORN,SOAD,RATM,レッチリ,MUSE,BOOM BOOM SATELLITESです。 noTOKYOというオルタナバンドのマネージャーをやっています。 https://www.no-tokyo.com/

注目記事

大人気! 歪みエフェクター 12選 (1) 1

ギターやベースを買ったとき、一緒に買いたくなるのはエフェクター。コンパクトエフェクターは1万円ほどで購入でき、楽器の音色を大きく変えてくれる楽しみがあり、ハマってしまうと抜け出せなくなるほど。それほど ...

fender_nine 2

ギターメーカーとしては誰もがしっている「Fender(フェンダー)」。フェンダーはここ数年、イヤホンやBluetoothスピーカーなどを含むオーディオ分野にも積極的に製品を発売しています。 そのなかで ...

3

待ってたよ!!! 2011年のライブ以降、活動を休止していたRAGE AGAINST THE MACHINE(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)が2019年11月2日、SNSで9年ぶりにライブを行う ...

-LIVE, ライブレポート
-

Copyright© Music Garage , 2020 All Rights Reserved.